万葉歌碑(まんようかひ)
更新日:2019年12月17日
乙仲原西区の日守八幡宮には次のような万葉歌碑が建てられています。
草枕、旅行く君を愛しみ
(くさまくら、たびゆくきみをいつくしみ)
たぐいてぞ来し、志珂の濱辺を
(たぐいてぞこし、しかのはまべを)
「旅に出ようとしているあなたがたとお別れするのがつらくて、志珂の浜辺まで来てしまいました。」
これは万葉集巻四にある歌で、730年に大宰府の役人であった大伴百代(おおとものももよ)が詠んだものです。
この歌が詠まれたいきさつが万葉集の注釈に記されています。
大宰府の長官であった大伴旅人(おおとものたびと)の邸宅で梅花の宴が開かれてからわずか半年後、旅人は重い病を患います。
遺言を残すために都から親族を呼び寄せましたが、幸いにも病気は回復し、大宰府に訪れていた親族が都へ戻ることになりました。
このとき、旅人の息子の大伴家持と、旅人の部下であった大伴百代と山口若麻呂が夷守駅家(ひなもりのうまや)まで見送りをし、そこでお別れの宴を開きました。その宴の席で詠まれた歌なのです。
万葉歌碑が建てられた当時は、夷守駅家の場所が定かではなかったため、夷守(ひなもり)と音が似ている日守(ひまもり)神社の境内に歌碑が建てられました。
近年の発掘調査の成果により、夷守駅家は内橋坪見遺跡が有力視されています。なお、現在の歌碑は、元福岡県知事 亀井光氏揮毫によるものです。
- 【近隣の史跡】柚須のゴヨウマツ 等
- 【最寄駅】JR柚須駅より約0.9キロメートル[徒歩約14分]
- 【バス停】西鉄四軒家バス停より約0.8キロメートル[徒歩約12分]
(最短約0.7キロメートル[徒歩約10分]注:住居の並びを通る場合)
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